閉店の決断はいつすべきか
大切なことは「いつ赤字転落するのか」を予測すること
様々な策を実行しても、どうしてもダメという場合があります。大切なのは「いつダメになるのか」を予測するということです。売上を左右する原因は内的要因と外的要因があります。メディア業界の斜陽化は、この外的要因の最たるモノです。つまり自分の努力では手のうちようがないということを意味します。しかしある日いきなりゼロになるわけでなく、メディアショップが完全に無くなるとも思えません。他の外的要因として近隣のライバル店が閉店するということもあり得ます。まずは取引業者にライバル店の現状をヒアリングしてみましょう。
例えるなら、徐々に温度の上がる風呂に皆で浸かっているような状況です。いつギブアップして誰が風呂から逃げるかわかりません。あまり期待をすべきではありませんが1店舗が脱落した結果、その顧客が店に舞い込んで売上が上がるケースもあります。
現状維持と最悪の2ケースを想定する
店舗改善を進めて売上現状維持、また逆に最悪のケースと2パターンの試算を常にすべきです。特に毎年徐々に売上が落ちているのであれば、直近3年の売上下落率を算出してみましょう。その下落率のまま来年以降にどうなるのかを予測しましょう。その結果、どこかで赤字転落するポイントがあるはずです。
現状で赤字であれば、正直言って継続は難しいかもしれません。この予測は随時現状の数字を元に予実管理を行い、赤字転落前に閉店を決断すべきです。閉店にも準備が必要だからです。
私はこうして閉店してきた
こんな偉そうに講釈している私ですが、かつては十数店舗のグループを運営しておりました。それが今では1店舗のみ。地方の店ですが大型店なのでかろうじて生き延びております。このサイトは本来、皆様の不良在庫を売って頂くべく作ったサイトですが、私は閉店の痛みを誰よりも知っております。ですから閉店という状況になる前に必死であがいて欲しいと思います。
「できることはやる!それでもダメなら見切りをつける」ということです。そして少しでもキャッシュを残して閉店することを考えましょう。次章では数々の店を閉店させてきた私の実体験をお伝えいたします。お恥ずかしい話ですが、少しでも皆様のお役に立てればと思います。